ウィルスバスターの契約期間が8月末までなので、今度はカスペルスキーを使ってみようかなとカスペルスキーの体験版をインストールしてみました。
環境
Windows 10 Pro バージョン 20H2 OSビルド 19042.1083
問題点
ウィルスバスターにあるデータ消去ツールがカスペルスキーには見当たりません。このデータ消去ツールというのは、ゴミ箱を右クリックした時に登場する「ゴミ箱を安全に空にする」、ファイルやフォルダを右クリックした時に登場する「データ消去ツールで削除」のことで、これらを使用すると復元できないようにデータを消去してくれます。
自分のPCには「File Shredder」というソフトを入れてあるので、それを使えば復元できないようにデータを消去することは可能です。具体的には、消去したいファイルやフォルダの上で右クリックして、「File Shredder」→「Secure delete files」を実行すれば消去できます。
ただ、うっかり操作ということもありえるので、不要なファイルであってもひとまずゴミ箱に移動しておき、少し時間が経ってからまとめて消去したいところです。ここでカスペルスキーに関して困るのは、ウィルスバスターと違って、ゴミ箱にあるデータを復元できないように消去する機能がないことです。
代替案
通常のフォルダ内にあるデータなら「File Shredder」を使って復元できないように消去できますので、ゴミ箱の代わりとなるフォルダを1つ用意し、そこに消去したいファイルを集めておき、気が向いた時に「File Shredder」で消去することにしました。
あとは、そのフォルダにどうやって消去候補データを送るかです。通常、コンテキストメニュー(ファイルの上で右クリックすると登場するメニュー)の中には「削除」という項目があり、これを選ぶとそのファイルがゴミ箱に送られます。これと同じように、消去候補データをゴミ箱の代わりとなるフォルダに送る項目をコンテキストメニューに追加することにしました。
手順
やり方は単純です。
(1)ゴミ箱の代わりとなるフォルダにデータを移動するバッチファイルを作成 (2)そのバッチファイルをコンテキストメニューに登録
(1)に関しては、テキストファイルを1つ作って、その中に以下のような記述をします。
(例) move %1 "C:\Users\hoge\trash"
ダブルクォーテーションで囲まれた部分は、ゴミ箱の代わりとなるフォルダの場所です。 このファイルの拡張子を「.txt」から「.cmd」に変更します。これでバッチファイルは完成です。
(2)に関してはレジストリを直接編集するか、ソフトを使うかになります。今回は昔からある「Easy Context menu」というソフトを利用します。このソフトの在処と使い方については以下のリンクをご覧ください。
https://www.sordum.org/7615/easy-context-menu-v1-6/
https://freesoft-100.com/review/easy-context-menu.html
Easy Context menuを使って、ファイルを選択した場合とフォルダを選択した場合のコンテキストメニューに、先ほど作成したバッチファイルを割り当てれば終了です。
これで、右クリックしてコンテキストメニューを呼び出すことで、ゴミ箱の代わりとなるフォルダへ消去候補データを送ることができるようになりました。
SendToを使わない理由
この記事を読んでいる人の中には「shell:SendTo」に送り先となるフォルダを追加するだけで良いのでは?と思う人もいると思います。ただ、その方法ですと、
右クリック → 「送る」を選択 → 送り先を選択
という風に、右クリックの後で2ステップ必要になります。私は1ステップで行いたかったので、本記事のような方法を選んだ次第です。